DEVELOPMENT STORY #02
敵と戦える。依頼がある。ダンジョンがある。職業がある。仲間モンスターがいる。進化、配合、装備、拠点、物語、強敵を探す要素、深い遺跡の探索もある。
機能だけを並べると、PROJECT LEGENDはかなりゲームらしく見えます。実際、最初のPrototypeから比べれば、できることは大きく増えました。
それでも、ある時点で考え方を変える必要がありました。実装の一覧を見ると完成しているのに、実際に遊ぶと完成していない。この差が、PROJECT LEGENDで最初に大きく向き合った問題です。
機能一覧を見ると立派だった
Prototype 0.01では、村長から依頼を受け、スライムを倒し、報酬を受け取る小さなゲームループから始まりました。その後、ランダムダンジョン、職業とスキル、仲間モンスター、進化、装備、クラフト、拠点、Chapter進行が追加されました。
機能を追加することには意味があります。何もない状態では、比較も改善もできません。仲間を連れて歩く仕組みがあれば、仲間が活躍しているかを考えられます。ダンジョンがあれば、探索の緊張感を考えられます。セーブがあれば、途中で止めても続きから遊べるかを確認できます。
ただ、機能があることは出発点であって、到着点ではありません。
でも実際に遊ぶと違った
ゲームを遊ぶ人は、機能一覧を読んでいるわけではありません。次にどこへ行くかが分かるか。移動した先に発見があるか。戦闘に意味があるか。報酬を受け取った時に次の選択が増えるか。操作が邪魔をしないか。そうした連続した体験を受け取っています。
たとえば、敵を倒せるとしても、わざわざ戦うより通り過ぎた方が常に良ければ、戦闘は存在していても体験になりません。依頼データがあっても、画面上で目的地が切り替わるだけなら、プレイヤーは冒険した感覚を持ちにくいかもしれません。スマホ用の操作が用意されていても、どこを押せば戻れるか分からなければ、対応済みとは言えません。
この違いを見落とさないために、PROJECT LEGENDでは「何個の機能を作ったか」だけではなく、体験の質を複数の柱で見るようにしています。
「ある」から「体験できる」へ
現在のQuality Scorecardでは、物語、戦闘、探索、モンスター、拠点、LEGEND HUNT、深層古代遺跡、成長と経済、見せ方、技術品質という十の視点を置いています。
ここで大切なのは、どれか一つが動いても、全体を100点にしないことです。物語なら、Chapterが存在するだけでなく、実際に歩き、会話し、調べ、戦い、その結果が世界に残る必要があります。戦闘なら、敵を倒せるだけでなく、攻撃を見て避ける余地や、敵ごとの役割、手応えを考える必要があります。技術面なら、自動テストが通るだけでなく、古いセーブから途中に戻れるか、PCとスマホで体験が壊れていないかを確認しなければなりません。
テストはとても重要です。新しい機能を追加した時に、以前の依頼、保存、戦闘、画面操作を壊していないかを調べるための仕組みです。しかし、テストがすべて通っても、プレイヤーが楽しめるとは限りません。自動テストと実際のプレイテストは、別の役割を持っています。
Chapterを「書かれた物語」から「遊ぶ物語」へ
この考え方が最もはっきり出たのが、Chapterの作り直しです。
以前の構造では、依頼や進行状態は存在していても、プレイヤーがその場所まで歩き、人物に会い、調べ、戦い、戻る過程が薄くなる余地がありました。そこで、Chapter 1から順に、到達、会話、調査、アイテム、敵、ボス、帰還、世界の変化を実際の行動としてつなぐ作業を進めています。
たとえばChapter 1では、村の井戸の異変を調べ、薬師に話を聞き、森へ向かい、Alpha Wolf、古代遺跡、水辺、水没神殿を経て村へ戻る流れを組み直しました。物語を読むだけではなく、プレイヤーが移動と調査の順番を体験する構成です。
これは、以前に作ったものを無駄にしているわけではありません。戦闘、セーブ、仲間、依頼、世界のデータといった基盤を残しながら、プレイヤーがその基盤をどう通るかを再構成しています。
まだ完成ではない
現在のAlpha 0.50.13では、PCでChapter 1〜10を通して遊べる状態を維持しつつ、Chapter 1〜7の体験を濃くする作業を進めています。Chapter 7では、吹雪の警告、避難小屋、救助、凍結橋、暖房Relay、Frost Guardianまでを複数Stageの行動として接続しました。
一方で、ゲーム全体のQuality 100 gateは未達です。Chapter 8〜10の体験密度、探索中の発見、戦闘の手応え、音と演出、モンスターの個性、スマホ実機での受入、ゲームバランスには、まだ改善が必要です。
「かなり作れた」と「完成した」は違います。この差をはっきり残すことが、PROJECT LEGENDを単なる更新履歴ではなく、一本のゲームが育つ記録にするために必要だと考えています。
次は、ダンジョンを作った時に見つかった具体的な失敗を扱います。敵と戦うための部屋を作ったのに、最も有利な行動が「廊下へ逃げる」になってしまった話です。
PROJECT LEGEND — AIと一緒に、ゲームを一本作ってみる。
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